口から酸っぱい臭いがする?口臭が酸っぱい臭いになる原因と対策方法

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口臭の種類や臭いは色々ですが、皆さんは酸っぱい臭いを伴う口臭を経験したことはないでしょうか。

今回は酸っぱい臭いの口臭について原因を詳しく説明紹介していきます。原因を知ることで対策にもなります。

酸っぱい臭いの主な原因となる「ケトン体」とは?

ケトン体といえば糖尿病が代表的ですが、糖尿病は糖を分解してエネルギーを生成することができなくなる病気です。

代わりに脂肪やタンパク質を分解し、エネルギーを生成しようとします。

その時に副産物としてケトン体が生成されるわけですが、ケトン体の中には強い臭いの元となるアセトンという物質が含まれるため独特の口臭に繋がります。

アセトン臭は甘酸っぱい腐敗臭が特徴です。血中に吸収され、全身に運ばれるので毛穴からや口臭として臭いを発します。

口臭が酸っぱい臭いになる原因と対策

では早速、口臭が酸っぱい臭いになる原因とを詳しく見ていきましょう。

上記の通り酸っぱい臭いにはケトン体が深く関わっていますが、全ての原因がそうだとは限りません。対策も併せて説明していきます。

口内の乾燥が原因(唾液の分泌量不足)

口臭と唾液の量は密接に関わります。緊張やストレスで唾液の分泌量が少なくなると、口の中が乾燥しドライマウスという状態になります。

口内の細菌が繁殖し、強い口臭を招いてしまうのです。対策としては、まめに水を飲んだり口をすすぐだけでも良いので口を渇いたままにしないことです。

唾液の分泌量を上げるために、ノンシュガーの飴やガムを噛むのも効果的です。また、酸っぱいものを食べるのも良いです。

歯磨きの不足(食べかすが歯の隙間に残っている)

自分は時間をかけて歯磨きしているから大丈夫だと思い込んでる人は多いものです。しかし、歯磨きは時間をかけるだけでは意味がありません。

一番大切なのは毛先を適切な場所に当てて、より確実に磨き残しを減らすことです。いくら時間をかけても、全く磨けていないのでは時間の無駄です。

また、食べかすなどは歯と歯の間にも付着します。それゆえ歯ブラシだけでは、細かい磨き残しが発生しやすくなります。

そこで必要なのが、デンタルフロスや歯間ブラシです。

使用方法を間違うと歯茎を深く傷つける可能性がありますから、歯科医院でブラッシング指導を受けることをお勧めします。

唾液緩衝能力(だえきかんしょうのうりょく)の低下

唾液緩衝能力とは口の中のpHに変化が生じた時に、唾液で正常なpHを保とうとすることをいいます。口の中のpHは7前後に保たれ中性に近い弱酸性です。

ところが食事をすることによってpHが酸性に傾きます。

そうすると細菌が繁殖しやすくなるだけでなく、歯の表面が溶け虫歯になりやすい状況になります。

このことから唾液の暖衝能力の重要性を理解して頂けたと思います。

この能力が低下し口の中を中性に戻すことができず酸性のままでいると…結果は容易に想像できますよね。

ダイエット中の空腹状態・ストレス・栄養不足が原因

ダイエットも色々な方法がありますが、間違ったダイエットの仕方や無理なダエイットを試みている方も少なくありません。

常に空腹状態だったり我慢することで極端にストレスを溜めることになります。ストレスを抱えたり、栄養が偏ることは唾液の分泌量を低下させ口臭に繋がります。

更には基礎代謝が下がり体からアンモニア臭を発生することもあります。ダイエットは悪いことではありませんが、正しい方法で行いましょう。

妊娠中のホルモンバランスや体調の変化

妊婦といえば「つわり」がありますが、人により度合いも違いますよね。中には、歯ブラシを口の中に入れた瞬間に強い吐き気が出る人も少なくありません。

また、妊娠中はホルモンバランスも大きく変化して体に様々な変化も現れてきます。

例えば、唾液分泌量の低下や免疫力の低下、妊娠性歯肉炎、歯周病菌の増加、自律神経の乱れなどが挙げられます。

しかし全く歯磨きをしないのは良くないので、口の中は極力清潔に保つようにしましょう。

歯ブラシはヘッドの小さなものに変えたり、ホルダー付きのデンタルフロスなら指を口の中に入れる必要もなく簡単に歯の清掃が可能です。

液体歯磨きや洗口剤もお勧めです。妊娠性歯肉炎による歯茎の炎症が酷い場合には、一度歯科医院で相談しましょう。

胃潰瘍の可能性

胃潰瘍とは、胃の粘膜に「ただれ」の症状がみられ胃壁が傷ついている状態をいいます。

症状としては、ズキズキ胃が痛む、吐き気や吐血、タール状の便や黒便、胸焼けや食欲がないなどです。

胃潰瘍や胃炎・十二指腸潰瘍のように胃を患っている人は特有の臭いを放つ特徴もあります。

消化不良により胃に長時間留まっている食べ物が発酵し、腐敗臭を発生するからです。
上記の症状もあれば、すぐに病院で診てもらいましょう。

糖尿病の可能性

糖尿病患者は臭いで分かるといわれているぐらい、多くの糖尿病患者が体臭や口臭に悩まされます。冒頭でも説明しましたがアセトンによるものです。

もし自分は糖尿病ではないかと疑い、強い口臭や体臭が出ている場合には病院での治療が必要です。

逆流性食道炎の可能性

この病気は、胃酸が喉まで逆流してくるものです。胃の中に溜まった食べ物の腐敗臭も加わり鼻を刺すような口臭を放ちます。

逆流性食道炎は手術が難しいといわれていますが、放置すれば逆流してきた胃酸にやられて食道がんに発展することがあり軽視してはならない病気です。

症状としては胸やけ、喉がつかえる感じ、時おり酸っぱい味がするというものがあります。他にも「なんか変だな」と思ったら、いち早く病院で検査するべきでしょう。

亜鉛欠乏性味覚障害(あえんけつぼうせいみかくしょうがい)の可能性

これは、血中の亜鉛が不足することで引き起こる味覚障害のことをいいます。

亜鉛を多く含む食べ物は色々ありますが、例えば牡蠣やレバー、鶏肉や豚肉、卵やチーズにも含まれていますよ。

症状として、味が感じにくくなってきたり濃い味付けを希望するようになる、免疫力や唾液量の低下により強い口臭が気になり始める、体臭もきつくなる、嗅覚にも異常が生じるなどが挙げられます。

これも病院での治療が必要になります。

薬剤性味覚障害(やくざいせいみかくしょうがい)の可能性

文字の通り、薬の影響により味覚に異常が現れる味覚障害のことをいいます。

症状も様々で、全体的に味を感じなくなったり一部の味を感じなくなるといったこともあります。かなり高い確率で唾液量の低下もみられるようになります。

主に睡眠薬や抗うつ剤は唾液分泌を抑制させることと、味覚障害も現れやすくなり唾液量が減ることで口臭が出ます。

だからといって、これらの薬を自己判断で中止するのはやめましょう。気になる症状と併せて、必ず医師に相談して下さい。

癌の可能性

がんによる口臭はいくつか種類があります。

呼吸器や消化器官、耳鼻咽喉系のがんの場合は肉が腐敗したような臭い、肝臓がんはアンモニア臭、腎臓がんは魚が腐敗したような臭いなどがあります。

人により個人差はあるもの、がんによる体臭や口臭は基本的に「きつい臭い」だといえます。周囲にも分かるぐらいの明らかな異臭を放ちます。

口臭で、がんの部位が特定できるといわれているほどで口臭は体調の変化のバロメーターともいえます。がんを疑う場合は一刻も早く病院で診てもらって下さい。

子供の口臭が酸っぱくなる原因は大人と違う?子供の口臭の原因と対策

可愛い我が子の口の中から、何だか酸っぱいような口臭が漂っていると感じ病気を疑って心配する親御さんもいらっしゃるでしょう。

しかし、そのほとんどが病気ではないことが多くホームケアで改善できることもあります。

口内の細菌を分解するときに発する臭い

細菌が口の中の食べかすをエサにして活発になるとを口臭を発生します。その臭いの原因は揮発性硫黄化合物といいます。噛み砕いていうと硫黄ガスですね。

唾液の分泌が低下している時や、酸素が少なくなった時に嫌気性菌が活発になります。

揮発性硫黄化合物は3種類あり、メチルメルカプタン、硫黄水素、ジメチルサルファイドです。これらは異なる異臭を発生し、きつい口臭となります。

これにはまず、「正しい歯磨き」をするのが一番です。

うまく磨いてあげられない親御さんは、お子さまと一緒に歯科医院で歯科医師や歯科衛生士によるプロのブラッシング指導を受けて下さい。

口内に残った食べカスが原因

特にニンニクなどの臭いが強い食材に含まれている成分は、食べかすとなって口の中に残り口臭を発生させます。

また、胃から腸に到達すると臭いの元が生成され、血中に溶け込み全身を巡るのです。そうすると毛穴から出る汗、口からも臭いが出てくるわけです。

それは1日から2日で消えますが、口に残った食べかすは随時歯磨きでしっかり除去しましょう。

思春期による自律神経の乱れが原因

10歳~18歳頃まで思春期を迎えることになりますが、この思春期に現れる口臭があります。

思春期口臭といわれますが、原因はホルモンの変化やストレスによる唾液分泌量低下です。

また、幼少期には存在しなかったホルモンが活発に分泌されることで汗の臭いも変わってきます。

体つきは大人になっていても心は追い付いておらず体臭や口臭について人知れず悩む子も多いです。

そんな思春期ならでは悩みを理解してあげられるのは周りの大人です。その気持ちを汲み取り、心の成長のサポートをしてあげるのも大事なことです。

体調不良(風邪・胃腸の調子が悪い)が原因

胃腸の調子が悪かったり風邪をひくと、消化不良を引き起こしやすくなります。胃の中で消化することができなかった物は発酵します。

それが呼吸と一緒に口臭となって臭いを発生します。胃腸疾患になってしまう原因として、強いストレスも挙げられます。

大人の都合で過度のストレスを子供に与えていないか、ストレスを上手に発散できているかを大人が気遣ってあげることも大事です。

見てみぬフリは、子供にとって一番のストレスになっていることもあります。

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