口臭の原因は大きく分けると5つあり、その1つとされているのが「生理的口臭」です。
生理的口臭は誰にでも起こりうる口臭のことで、ニオイが強くなるタイミングには様々な要因が関係しています。
その要因を解明することで、口臭を改善する方法が見つかるかもしれません。あなたの口臭はどれにあてはまるでしょうか。
生理的口臭は年齢・性別によっても種類が違う
一般的に口臭は加齢とともに多くなる傾向にあります。
原因としては、
- 年齢と共に入れ歯の使用者が多くなること
- 唾液の分泌量が減っていくこと
- 歯磨きや舌のお手入れがおろそかになり、口の中が汚れてくること
等が考えられます。また、性別での口臭の違いもあるようです。
女性は生理時の精神的不調からくるものや、女性に多いとされる便秘により腸内ガスが吸収されて血管内を通り、肺から放出されて口臭がきつくなる傾向もみられます。
生理的口臭の種類10選をチェック!あなたに当てはまる生理的口臭は?
生理的口臭が起こる原因には、おおよそ10種類の要因が考えられます。あなたが感じている口臭はどれに当てはまるでしょうか。
口臭の種類を見極めて、効果的に口臭を改善する方法を見つけましょう。
加齢性口臭
年齢と共に悪化するのは身体だけではありません。口の中の状態や身体の機能が低下することで口臭が発生します。
加齢性口臭の一番の原因は唾液の分泌量の低下で、口の中の洗浄能力が劣ることで、口の中の乾燥が進むことで口臭がキツくなる傾向にあります。
妊娠時口臭
妊娠中というのは、悪阻やホルモンバランスの変化が著しく、身体に様々な変化をもたらします。
歯磨き粉に含まれる香料が苦手となり、歯磨きがおろそかになったり、食べ物に偏りが出たり、食欲の増減など食生活も大きく変わるため、当然口内へも影響が出てくるわけです。
また、唾液の分泌量が減少したり、唾液がアルカリ性から酸性に傾きやすくなるという特徴があり、これらの要因から口臭が発生してしまいます。
月経時口臭
女性特有の月経は妊娠中同様、自律神経系のバランスの崩れや血液中のホルモンバランスが乱れやすくなります。
この状況が影響し口臭がキツクなってしまうと言われています。
思春期口臭
中学生や高校生の年代に多くみられる口臭で、個人差はみられるものの、ニオイはニラのような油っぽい動物的口臭がするという特徴を持ちます。
思春期特有の急激な成長に伴い、ストレスによる口臭や自律神経の乱れによる唾液分泌量の低下、血液中の性ホルモンや成長ホルモンの影響で口臭が強くなると言われています。
更年期口臭
更年期障害の症状に、口内環境の乾燥、喉が異常に乾くといった症状があります。
唾液の量が極端に減ってしまう状況ですので、口内の細菌が増えてしまい、結果口臭が酷くなってしまいます。
起床時口臭
最も口臭が強いと言われている「起床時口臭」。
就寝中は唾液の分泌が抑制されるため、口内が乾燥した状態となります。
乾燥した口内は洗浄力も免疫力も低下しているため、微生物の増殖にはもってこいの環境となり、口臭の原因となってしまいます。
空腹時口臭
空腹時にも口臭はきつくなります。空腹時の唾液の量はというと、やはり減少傾向にあります。
この唾液の減少が口臭の元となっています。
疲労時口臭
疲労がたまることで、口の中がネバネバしたりものが飲み込みにくくなったりしている時は、口の中が乾いている状態です。
口の中が乾くということは、細菌が繁殖しやすい状況であり、口臭が強くなる傾向にあります。
緊張時口臭
会社でのプレゼンや、試験の前日、デート中など緊張状態がマックスとなるシチュエーションでは、口内の唾液の分泌量が著しく低下します。
よって口内が乾燥し口臭がキツクなってしまいます。
外因的口臭
外因的口臭は、起床時口臭と並んで誰にでも起こりやすい口臭です。
納豆やニンニク、ネギなどのにおい成分が強いものを食べた時や、アルコール類の摂取によって作り出されるアセトアルデヒドによって口臭が強くなってしまうと言われています。
生理的口臭の予防方法は?
このように生理的口臭の原因としてよく見られるのが、口内の乾燥です。
乾燥によって細菌が増えてしまい、食べかすや古い細胞に含まれるたんぱく質を分解し臭いのもととなる発揮性硫黄化合物を生産。
結果、口臭が生じるようになってしまいます。そこで予防方法は、唾液の分泌量を増やすことと細菌が繁殖しにくい環境づくりを意識するという2点に絞ることが出来ます。
唾液の分泌量を増やす
唾液の分泌量が減ってしまう状況は様々な要因が考えられますが、その要因を解決することで唾液が出やすい状況を作り口臭を改善することが出来ます。
自律神経が働き緊張している場合は、リラックスできる状況に落ち着けるよう深呼吸をし、肩の力を抜くことを心掛けるだけでも十分に効果はあります。
それでも乾燥が続くようであれば、口に水を含み潤わすことでも予防することが出来ます。
刺激を与えて唾液の分泌を促す方法としては、歯磨きやうがいも効果的ですし、ガムをかむことで唾液腺の活動を活発にする方法もお勧めです。
また、よく噛んで食事をしたり、唾液腺のマッサージも唾液の分泌量を増やし口臭予防に効果的と言われています。
細菌が繁殖しない清潔な口内環境づくり
生理的口臭を予防するためには、唾液の分泌量を増やすほかに、歯磨きやデンタルフロス、舌みがきといった口内環境を清潔に保つことも大変大切なことです。
歯と歯の間の食べかすはもちろん、舌に白い苔のようなものがつく舌苔の除去も必要です。
舌苔を放置しておくと、ヒダの間に食べかすが入り込み細菌にとっては格好のえさ場となってしまいます。
歯磨きの際には必ずチェックし、取り除くことをお勧めします。また洗口剤の利用もお勧めです。
口腔内の洗浄と消毒を行うことで細菌が繁殖しにくい口内環境を作ることが出来ます。
ブラッシング等で取り除くことが出来なかった細菌を除去し増殖抑制のためにも、ブラッシング後の口内洗浄もお勧めします。